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W e l c o m e !

VIVA MICHIHICO MIGUMI                    

WEB MUSEUM                

Atelier Snow_Drop

Illustrator & Poet

 

 

 


 

 


 

 


                                  
                               MICHIHICO MIGUMI WEB MUSEUM
三千彦み組虚空博物館について


人生が旅であれば、その途上でいつでも帰れる自分だけのかくれ里があればいい


住なれた新宿区から板橋区へ移ったはじめての春、石神井川に架かった金沢橋からぶらぶらと夜の桜を見上げながら歩いていたとき、加賀橋のあたりで視界がでパッと広がった。するとそこに、なんとも言えない風景が現れた。それはまるで上等な古墨の紋様や際立ったエッジを見たときの驚きにも似た、古いコンクリート造りの護岸構造物だった。広がりと深さ、垂直性、厚みのあるエッジ、私はもうどうしょうもなく魅了された。

加賀橋の欄干へ前屈みにもたれたまま、暗闇の中でそれを飽きずに何時間も眺めていた。

そのとき、私は「秘すれば花なり」という世阿弥の言葉を思いだすとともに、海底に沈んでいったイスの都やブルーノ・タウトの空想建築画集「アルプス建築」に思いをはせた。この日のことがきっかけとなって、ホームページ「三千彦み組虚空博物館」の空想建設計画は始まった。





概 要

三千彦み組虚空建設計画(或いは、インスタレーション・アート)には「ボディ、ソウル、ホルン」の隠し柱があって、「BLUE…S」の各小部屋は、三本柱の帆船でいえばメインマストに相当する。ブルースとは! いのちそのものだから。


◎ボディとは… イラストレーションの仕事やエッセイ、書などのパフォーマンスをいう。

◎ソウルとは… 文字どおり魂ですが、イマジネーションや潜在意識うごめく深層世界のことであり、そう言った意味において、いくつかに点在し、くりかえしリフレインされてゆく「BLUEな. BLUE… S」の小部屋はソウルそのものかも知れない。

◎ホルンとは… 言語や呼吸のことであり、三千彦み組虚空博物館の別館をなしている「花鳥風月虹の博物館」によって記録(デッサン)されてゆくブログ活動「美Cき風の徘徊ぷろじぇくと」のことを言う。


虚空博物館の虚空(こくう)とは何もない空間のことであるが、何もなくはなく、すべてが存在している場所である。ゆえに、加賀藩江戸下屋敷跡をサラサラと流れゆく石神井川の水底に今だ眠っているであろう私自身の分身が、朝な夕なと奏でる美しき風や水のシンフォニー(交響曲)を、“私”は訪ね、“私”は辿る。




                

        花 ふ く み 金 沢 橋 か ら 加 賀 の 橋 こ え て い づ く に あ る や 屋 敷 は



                             




美Cき風の徘徊ぷろじぇくと

仕事に没頭していると、新しい酸素を吸い上げようとして吸い上げきれぬ肺臓のピストン活動の鈍化、時折ポンプの弁が破損したようにしゅっと空気の逃げる心臓の奇妙な感覚、すっかりのびきって蠕動(ぜんどう)運動を忘れた胃の重い圧迫された状態、こんな内臓の感覚が絶えず次々と押し寄せてきて休息の時もない。

上記は埴谷雄高の「臓器感覚」からの抜粋であるが、都会的な生活が永つづきし過ぎるとこれによく似た感覚に陥ることがある。そんな時、わたしは草を苅ることにしている。たとえ草であってもそれは“いのち”であって、鋭利な鎌で苅られた草は匂いもすれば体液のような汁を流して刻々と萎びれ果ててゆく。また、土を深く掘り返せば逃げ場を失った虫たちが太陽の光にさらされて、苦しそうに蠕動する姿を見殺しにすることはできないのである。そうしたかけがいのない一つ一つの出合いによって、眠っていたわたしの五感は研ぎ澄まされてゆく。

これらの見識を大切にしながら、近隣の森を歩き、かくれ里として見つけた加賀藩江戸下屋敷付近にいまだ隠れひそんでいる史蹟や歴史をあばき耕しながら、明日へとつづく美しき風の兆候に身をまかす。その計画は「美Cき風の徘徊ぶろじぇくと」となって、「三千彦み組虚空博物館+花鳥風月虹の博物館」へと少しづつ集積されてゆく。集積されてゆくコードそのものが、実は本当のかくれ里なのかも知れない。


             
                      *都立赤塚公園周辺に広がった武蔵野崖線




City and country life

東京23区内にある板橋区を田園だとかカントリーと言ったなら、たぶんだれからも冷笑されたり激怒されるだろう。しかし、個人的な意見で恐縮だが、わたしはそう思う。理由は簡単、植物や樹々が美しいからだ。

頭脳はシティに、生活はカントリーに…

都会の情報は眼をつぶっていてもシャワーを浴びるが如く私を濡らす。それもまた一興、とても大切なことであるが、のべつ湯や水を浴びていたのではふやけて伸びてしまうし、風邪もひこう。だからほどよく外へ出て太陽を浴びながら、武蔵野崖線を飾る四季の花々と遊び、色とりどりの四季を守るべきお手伝いもする。雨が降れば人並みに本を読む。イギリス風とまではいかないが、いま、私は、人間生活の基本を楽しんでいる。


                           *L’Homme qui plantait des arbres/木を植えた男