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2015年11月2日(月)〜11月15日(日) 八重洲ブックセンター1階 ギャラリースペース(エスカレーター横) ことばや絵には魔法の力があると思う。 むかしむかし、荒ぶれる神スサノヲは姉神アマテラスに狼藉を働いた。しかし、これは姉神に 亡き母神イザナミの悲しみを想起させるための嘆きであり、怒りでもあったろう。父神イザナ ギにそむき、姉神にそむき、スサノヲは人間世界であるこの地上を永遠にさすらわなければな らない神となった。しかし、さすらう神は時として人となり、負の感情を歌に託して、おのれ 自身を治癒し、他者を治癒しながら彷徨える神となっていった。スサノヲがさすらった道すじ は、そのまま美しい絵画となった。 山頭火に於いてもまた、父の放蕩癖に追われるようにしながら井戸の中へ逃避をした亡き母を 慕いながら、父にそむき、祖母にそむき、あげくの果てには妻子にそむいてまでさすらいつづ けた。事の善し悪しは別として、魔法の力である言霊を操ることによって山頭火自身の魂はも とより、森羅万象ことごとく治癒しながら歩いたであろうに。 そして、わたしは思う。 このウソっぱちな時代、冒涜され踏みにじられるコオロギの子どもた ちへ。そして善良な大人たちへ。 ひびけ、山頭火の自由律俳句。ひろがれ、一枚の絵画。 佐藤三千彦 ![]() |
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